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真山 仁 コラプティオ

コラプティオコラプティオ
(2011/07)
真山 仁

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理想に燃えた政治家の理念とその行きつく先を、首相の側近ともいうべき政権内部の立場の白石望と、在野の代表である批判勢力の新聞記者の神林裕太の両方の視点から描いています。

勿論小説だし、政治の構造がデフォルメされ、また単純化されてもいるのでしょう。しかし、本書の焦点となる宮藤隼人首相は、震災以降においては原発事故を乗り越えつつある日本こそ原子力政策の真の舵取りが出来るとして、日本の原子力技術を世界に売りこもうとしていて、まるで現実を映しているかのようです。

政治の世界は本作品のような小説や映画、テレビドラマの中で覗き見るだけで、現実の政治の世界は一般庶民である私等には全く無縁なものです。事実、私達は政権担当政党の交代による大きな変動を経験したばかりですが、そうした政治の仕組みや実際の動きでの中で個々の政治家の政治活動がどのように為されているか何にも知らないことに気付かされます。

本作品がどこまで政治の世界を喝破したものであるのか、私等には知る手段はありませんが、登場人物の一人が言うように「正義」を行動の軸として持っていると信じたいものです。私等の青春期は学生運動の終焉期で、そこでは私も含め実社会を知らない学生の浅薄な正義を振りかざした書生論花盛りでした。でも、歳を重ねてみるとその青臭い書生論はそれなりに重要なものだったという気がします。

本書では終盤になると物語は一気に加速し、ドラマチックな展開が待っています。

色々と考えさせられる小説でもありますが、物語としてもかなり面白く読みました。

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このブログの本棟として本の紹介のサイトを開いています。
(こちらです⇒読んだ屋
本ブログを別棟として位置付けて、読んだ本を記録していこうと思い立ちました。ここでの文章を母屋であるそのサイトに転記していくつもりです。

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