宮部 みゆき 英雄の書

英雄の書(上) (新潮文庫)英雄の書(上) (新潮文庫)
(2012/06/27)
宮部 みゆき

商品詳細を見る

英雄の書(下) (新潮文庫)英雄の書(下) (新潮文庫)
(2012/06/27)
宮部 みゆき

商品詳細を見る

久しぶりに宮部みゆきを読みました。ファンタジーです。

主人公は小学5年生の森崎友理子という女の子。同級生を殺傷し行方不明になってしまったお兄ちゃんを探しに旅立つ、という物語で、『物語』それ自体が意味を持つ世界のお話です。

一言で言うと少々残念な作品ではありました。ブレイブストーリーのあのストーリー展開の面白さは後退し、妙に理詰めで一本調子でした。宮部みゆき作品らしくないのです。更に言えば、理詰めであるということが、主人公が小学五年生であることにより更に違和感は増幅しました。

私は今でもこの本の世界観を理解出来ていません。少々難解なその世界観を理解するために時間を費やしたくないとい言うのが正解かもしれません。その難解な世界観を小学五年生が理解できる筈がないと思ってしまったのです。事実、小学五年生には少々難解に過ぎはしないかと思われる個所があちこちにあります。

物語は、特に世界を新しく作りだす「ファンタジー」は、その世界がその物語として破綻していては一気に興が覚めます。本書が破綻しているとは言いませんが、破綻させないために無理をしている印象です。

確かに、世界観がユニークである点はさすがだと思います。しかし、きちんと構築された世界でテンポよく物語が展開する点が宮部みゆきの魅力だと思いますので、少々残念でした。

「読む者を破滅に導く恐るべき戯曲『黄衣の王』」は「『クトゥルフ神話』のなかの呪物の一つ」だと、あとがきに書いてありました。であれば、なおさらにテンポ良い物語に仕上げてくれていれば、と更に残念に思えます。

本書についてはケチばかり書いてしまいました。勿論最後まで読みましたし、読めばそれなりに面白いとは思うのです。ですが、著者が宮部みゆきである以上、少々ハードルを高くして読んでしまうので辛口になるのは否めないところですね。

プロフィール

siro

Author:siro
このブログの本棟として本の紹介のサイトを開いています。
(こちらです⇒読んだ屋
本ブログを別棟として位置付けて、読んだ本を記録していこうと思い立ちました。ここでの文章を母屋であるそのサイトに転記していくつもりです。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR