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J・P・ホーガン 星を継ぐもの

星を継ぐもの (創元SF文庫)星を継ぐもの (創元SF文庫)
(1980/05/23)
ジェイムズ・P・ホーガン

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もう30年ほども前に一度読んでいる本なのですが、近頃ほかのSF作品に触れる機会もあって再度読んでみたものです。

月で一人の人間の死体が見つかった。問題は、チャーリーと名付けられたその死体が五万年も前の死体だったということだ。一方、木星の衛星の一つのガニメデで異星の宇宙船が見つかった。チャーリーと現生人類との関係は如何なるものなのか、ガニメデで見つかった宇宙船とは関係はないのか、次々と新しい事実が出てくるものの、それはまた新しい疑問の出発点でもあった。

チャーリーの存在が示す意味を科学者が推測していくのですが、夫々の解釈は現実の科学に裏付けられた理論を基にした推論であるため、一般読者である科学の素人にも物語の厚み、深みを感じさせる小説です。

一つの推論には必ず不都合な点があり、十全の解釈は中々に見つかりません。ロジックの積み重ねで一つの結論を導くその解明の様はまるで推理小説です。

エンターテインメント小説としての筋立ての派手な展開はありませんが、それでも、謎が一つ一つ解き明かされていき、次第に真実が見えてくるのですが、その過程と解き明かされる事実はいかにもSFらしい興奮をかきたててくれます。これぞ、センス・オブ・ワンダーだという物語です。

最終的には人類発生の謎の解明にまで踏み込むこの物語は、壮大なスケールのもと、いかにもSFらしいSF小説だと言えると思います。

本作品はこの後「ガニメデの優しい巨人」「巨人たちの星」そして、私もまだ読んでいない「内なる宇宙」へと続きます。

SFを食わず嫌いの人も、せめてこの「星を継ぐもの」だけは是非読んでみて欲しい一冊です。

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Author:siro
このブログの本棟として本の紹介のサイトを開いています。
(こちらです⇒読んだ屋
本ブログを別棟として位置付けて、読んだ本を記録していこうと思い立ちました。ここでの文章を母屋であるそのサイトに転記していくつもりです。

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