森 詠 彷徨う警官

彷徨う警官彷徨う警官
(2011/06/17)
森 詠

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森詠という作家は、20年ほど前に「影の逃亡」や「雨はいつまで降り続く」などの冒険小説にはまり、「燃える波濤」のスケールの壮大さに圧倒された記憶があります。

しかし、「燃える波濤」の続編が出ない。確か2部あたりまで読んだだけで、その続きが出ない。自衛隊の海外進出についての物語だったと記憶するものの、あまりに待たされているうちに他の作品まで読むのを止めてしまいました。

今では「影の逃亡」にしても「雨はいつまで降り続く」にしてもその内容は全く覚えていません。

その後、船戸与一などの日本の冒険小説家もスケールの大きな読み応えのある作品を発表する人たちが増えてきたこともあり、森詠という作家は私の頭の中からは消えてしまっていました。

ところが、図書館で目の前に森詠の本があったのでついつい借りてみました。

それが本書なのですが、一言で言えば往年の面白さはまったくありませんでした。どうしたんだろうという思いの方が強いのです。

高校生時代に殺された恋人の仇を討つために警官になり、やっとその事件にめぐり合うことが出来、時効の壁は自分には関係はないと、ひたすら犯人を追いつめる主人公ですが、その主人公や主人公を助けようとする元刑事たちの設定が今一つ消化しきれておらず、その会話文にしても小さな違和感がずっと残ってしまいました。

台詞は説明的だし、キャラクターも個性があるとは言えません。私が面白いと思っていたあの作家はどこへ行ってしまったんだろう。昔は波長が合ったはずなのに、私が変わったのか、琴線に触れるものがありませんでした。

残念の一言に尽きます。

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(こちらです⇒読んだ屋
本ブログを別棟として位置付けて、読んだ本を記録していこうと思い立ちました。ここでの文章を母屋であるそのサイトに転記していくつもりです。

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