ハンガーゲーム
![]() | ハンガー・ゲーム [DVD] (2013/10/25) ジェニファー・ローレンス、ジョシュ・ハッチャーソン 他 商品詳細を見る |
架空の国パネムにある十二の地区から男女それぞれ一名ずつの計二十余名が選抜され、最後の一人になるまで戦うことを義務づけられていた。第十二地区からは主人公のカットニス・エヴァディーンと、カットニスの旧友のピーターが出場することになった。
本作はスーザン・コリンズが書いた「ハンガーゲーム」というヤングアダルト小説が原作で、「ハンガー・ゲーム2 燃え広がる炎」「ハンガー・ゲーム3 マネシカケスの少女」と続くそうです。勿論映画も続編が製作され「ハンガー・ゲーム2」は既に公開されています。
この原作は日本の高見広春の「バトル・ロワイアル」との類似からパクリ疑惑があった作品で、確かに、独裁国家においての一定の場所での選抜された少年少女による殺し合い、という基本設定は同一です。
主人公のカットニスは「ウィンターズ・ボーン」で絶賛され、その後「世界にひとつのプレイブック」で第85回アカデミー賞主演女優賞をとったジェニファー・ローレンスが演じています。
肝心の映画の出来は、面白くないとまでは言いません、というところでしょうか。世界的なヒット作という先入観で見たからかもしれませんが、アクション映画としてみると「バトルロワイアル」の方が数段面白かったと感じました。深作監督の手腕もあるでしょうし、原作の設定も「バトルロワイアル」の方が徹底していたように思います。
本作「ハンガーゲーム」は前半で映画の舞台の説明があり、後半で戦いに入ります。舞台説明が詳しいのは良いのですが、それにしてはこの独裁国家の説明としては少々分かりにくく、もう少し簡潔にも出来たように思えてしまいました。後半のアクションシーンにしても、アクションの場面は殆どありません。
反面、個々人の行動を描きつつ、自らが生き延びるためにクラスメイトを殺さざるを得ない苦悩など、「バトルロワイアル」のほうが人間の描き方もすぐれていたと感じました。
更には、本作ではルールの恣意的な変更がありますが、これは見る者の興を殺いでしまうのではないでしょうか。映画というよりは多分原作がそうなっているので仕方が無いのでしょうが、これは頂けません。
続編に期待するばかりです。