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杉本 章子 火喰鳥 ― 信太郎人情始末帖

火喰鳥―信太郎人情始末帖 (文春文庫)火喰鳥―信太郎人情始末帖 (文春文庫)
(2009/03/10)
杉本 章子

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このシリーズの5作目で、「火喰鳥」「見えない」「雪暗(ゆきぐれ)」「晴れ姿」「女中おぬい」の五編が収納されています。

当初信太郎の捕物帳の形態をとった人情ものだと思っていた物語が、前作あたりから風向きが変わってきたと思っていたら、本作では完全に信太郎とおぬいの恋物語に変わっています。変わったというのは私が勝手に思っているだけで、作者としては当初の構想どおりに進めているだけなのかもしれませんが。

どうでもいいことではありますが、作者は当初からこのように家族の物語として展開していくつもりだったのだろうか、と妙に気になっています。それほどに一巻目と本作との根底に流れる物語のトーンが違うと感じられるのです。

この作者の、物語の中心となる二人の周りで巻き起こる人間模様の描き方が上手く、どうしても引きずり込まれてしまいます。じわりと、家族の物語に持っていく筋立てが実に巧みだと感じさせらるのです。

本作では信太郎の身の上に大変な事態が降りかかります。ということは勿論おぬいにも関わってくることであり、息子の千代太や娘のおみちにも関係することなのです。そこで家族の物語が新たに展開されていくのでしょう。そして、周りの人たちの人情に包まれながら、家族がその試練を乗り越えていく様が描かれていくのでしょう。

もしかしたら、全く違う展開になるのかもしれませんが、次の巻を直ぐにでも読みたい気になっています。

シリーズものなので、ストーリーを纏めることもできませんし、こうしたことを書くだけでもネタバレになっているのではないかと気になります。難しいですね。

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パワー

 読んで、コメントして、そのパワーがすごいです。
付いていけないのでマイペース、楽しませていただきます。

 輪違屋糸里を手元に置きました。さて、何時読み始められるのかな。

Re: パワー

いつもありがとうございます。

>  読んで、コメントして、そのパワーがすごいです。
> 付いていけないのでマイペース、楽しませていただきます。

勿論です。
ゆっくりと、自分のペースで、気が向いたときにまたお寄りください。
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