FC2ブログ

梶尾 真治 アラミタマ奇譚

アラミタマ奇譚アラミタマ奇譚
(2012/07/24)
梶尾 真治

商品詳細を見る

主人公大山知彦は許嫁の苫辺千穂と共に熊本に向かうが、阿蘇くまもと空港に着く直前の阿蘇山上空で墜落してしまう。不思議なことに、知彦ひとりが生き残り他の搭乗者が全て行方不明だという。しかし、「自分を探して」という千穂の声が聞こえる知彦は、千穂の家族の力を得て、千穂を探し始める。

今まで読んだカジシンの作品の中では、決して出来が良いとは言えず、私の好みの作品ではありませんでした。

梶尾真治独特の主人公の行動を束縛する魅力的な舞台設定やそれに対する主人公の知恵を絞った行動が見えないのが残念です。更に言えば、本書においては、カジシン節と言っても良い詩的なロマンティシズムは全くと言って良いほどに顔を見せていません。主人公の大山知彦は自ら動くことは無く、連れまわされているだけで、千穂の面影を偲んでいるだけなのです。

阿蘇という我が郷土の名勝を舞台にしていて、熊本の人間ならば見知ったパワースポットなどには親しみを感じるのですが、似た舞台設定の「黄泉がえり」ではあれほどに詩情豊かに描きだされた人間が、本書では類型的になっている感じが否めません。

筋立てにしても同じです。異世界の負の力の描写も決してドラマを引きたてる敵役としての魅力あるものとしての存在ではないでしょう。

マイナスの感想ばかり書いている、そのことが残念です。

とにかく、私の好きな、あの梶尾真治作品を期待するだけです。

関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

梶尾真治

梶尾真治という作家を知りました。
直木賞、芥川賞、いろいろな賞をとってメディアに紹介された作家でさえも名前を覚えられません。

 それよりも、阿蘇を舞台にした小説の方が印象に残りそうです。
昨年の11月に寒い阿蘇の火口を覗いてきました。

 阿蘇の外輪山も菊池渓谷も八代亜紀の歌も好きです。
16歳の時に初めて熊本で車を運転しました。
その時に菊池渓谷をドライブしました。

 当時軽自動車免許は16歳から取得できました。
ビールもこの時に初めて飲みました。
当時アルコールは二十歳からでした。

Re: 梶尾真治

> 梶尾真治という作家を知りました。
時間旅行ものでロマンチックな物語を得意とされている作家さんです。
個人的には少しひねった作風のものが面白いです。

>  それよりも、阿蘇を舞台にした小説の方が印象に残りそうです。

本書はあまりお勧めできません。
映画にもなった「黄泉がえり」は阿蘇も少しですが舞台になっていますよ。

>  阿蘇の外輪山も菊池渓谷も八代亜紀の歌も好きです。

八代亜紀の歌は大好きですが、私も阿蘇には20年以上行っていません。


>  当時軽自動車免許は16歳から取得できました。

そうでした。
私の高校時代に免許を持っている仲間がいました。
軽ですが車を持っている奴もいましたね。

懐かしい話です。
プロフィール

siro

Author:siro
このブログの本棟として本の紹介のサイトを開いています。
(こちらです⇒読んだ屋
本ブログを別棟として位置付けて、読んだ本を記録していこうと思い立ちました。ここでの文章を母屋であるそのサイトに転記していくつもりです。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR