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有川 浩 県庁おもてなし課

県庁おもてなし課 (角川文庫)県庁おもてなし課 (角川文庫)
(2013/04/05)
有川 浩

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本作は錦戸亮主演で映画化もされています。結構面白く読みました。

主人公の掛水史貴(かけみずふみたか)は、観光立県を目指し、おもてなしの心で県の観光を盛り立てようとする「おもてなし課」に所属している県庁職員である。しかし、「おもてなし課」に配属された職員は良くも悪くも公務員であり、期待された独創性、積極性はなかなか発揮されなかった。そんなとき、観光特使として依頼を受けた作家の吉門喬介(よしかどきょうすけ)からの駄目出しを受けた掛水は、アルバイトの明神多紀(みょうじんたき)の力を借りて、民間の感覚を取り入れるべく動き始めるのだった。

何冊かこの作家の本を続けて読んでいると、設定が少々定型的というか、登場人物の設定が少々類型的に感じられるようになりました。つまり、仕事に関してはやり手ではあるのだけれど、こと女性に対してはどう対処して良いか分からない男と、活発で勝気な女性とのコミカルなやり取り、というパターンです。本書ではこの定型のコンビが少し形を変えて二組出てきます。

とはいえ、よく考えると、この設定はコミカルな物語での最も基本的なパターンではあって、特に有川浩という作家に特別な類型という訳ではありませんでした。でも、やはりこの定型は少々気になるのです。

有川浩という作家さんの作品は、「図書館戦争」などでは自衛隊(軍隊)、「シアター」では演劇界、「阪急電車」では雑多な人々、そして本書では県庁公務員、と視点が面白いですね。

そして、そのテーマとなっている、本書で言えば公務員の職務について、職務の内容や問題点を、具体的な場面に即して指摘していて、新たな知識や視点を提供してくれる作品でもあります。 本書に限って言えば、公務員一般の職務の普遍的な問題点としても指摘しつつ、ある種テキストのような作品でもあります。

あとがきを読むと、本書の始めの掛水と吉門との出会いのエピソードは、作者有川浩と高知県庁職員との実体験だそうで、そこらから本書が発想されたらしいです。そうした作者の心のうちも吉門という登場人物に託して取り込まれているようです。

それにしても、様々の方面で作者の発想の豊かさが現れていて、柔軟な思考力の大切さは普段から感じている事柄でもあり、ただただ感心するばかりではありました。

物語の面白さとは別に、そうした別な側面での面白さにも引っ張られた気がします。個人的には二組の恋物語は二の次になってしまう程でした。

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毎回

 siroさんの読後感を見て、毎回読んだ気分になっています。

Re: 毎回

>  siroさんの読後感を見て、毎回読んだ気分になっています。

いつも有難うございます。
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本ブログを別棟として位置付けて、読んだ本を記録していこうと思い立ちました。ここでの文章を母屋であるそのサイトに転記していくつもりです。

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