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誉田 哲也 歌舞伎町セブン


現代の「仕掛人」の物語でした。誉田哲也の他の作品からすると中くらいの面白さという印象です。

新宿二丁目にある鬼王神社で、歌舞伎町一丁目町会長、高山和義が、死んだ。急性心不全だという。新宿警察署地域課勤務の小川幸彦は、その死に不審を抱く。調べていくと、「歌舞伎町セブン」という言葉に突き当たる。それと、「欠伸のリュウ」という言葉。一方、フリーライターの上岡慎介がゴールデン街にある「エポ」というバーに顔を出そうとすると、「リュウさん」という言葉が聞こえてきた。

かなり前に一度読んだ作品ではあるのですが、本書の続編である『歌舞伎町ダムド』を読むに当たり再読しました。

この作者の作品の「ジウ」、「国境事変」の時系列上にある物語のようで、東警部補という共通の登場人物がいます。とはいっても物語としての関連はないと言ってよく、本書は本書として独立した物語として読むことができます。

難点を挙げると、ページ数が397頁と若干長く、少々焦点がぼけるということでしょうか。その印象は、描写の方法として、前出の陣内や小川、上岡の間で視点が移り変わっていることとも関連があるかもしれません。そのうえ、三人の行動を追いかけるのはいいのですが、これという出来事が少ないので、間延び感が無いと言えばうそになるのです。

本書が面白くないというのではありません。誉田哲也という作家の他の作品と比べると、という話なのです。『姫川玲子シリーズ』ほどの面白さを期待すると当てが外れます。作品としての感想を言うと、「結構面白いよ」ということにはなるのです。

「新宿二丁目にある鬼王神社」がどこなのか、ネットの地図で調べてみました。久しぶりに歌舞伎町の地図を見たのですが、記憶の中の歌舞伎町との違いに驚いてしまいました。一番驚いたのは歌舞伎町ではないのですが、私がアルバイトをしていた店がある新宿三丁目です。今もあるそのラーメン店のすぐそばをに大きな通りができていました。御苑にぶつかるあの通りはどういうことなんでしょう。都営新宿線もできていました。

歌舞伎町での違いを見ると、テレビで見る吉本興業の本社が花園神社のすぐ近所だったのですね。この辺りは学生時代も少々怖くてあまり近寄らない場所ではありました。問題の神社は、その近く、区役所通りを北に上り、職安通りにぶつかる少し前の右側にありました。その職安通りの下を都営大江戸線が通っています。

学生時代によく遊んだ歌舞伎町、その町を舞台にしたエンターテインメント小説です。いまひとつアクション小説ともいえず、中途半端な感じはあるのですが、続編『歌舞伎町ダムド』も出ています。こちらは少しなりとも面白さの増していることを期待します。

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