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今野 敏 プロフェッション


「ST 警視庁科学特捜班」今野敏|講談社文庫|講談社BOOK倶楽部』によると、多分「ST 警視庁科学特捜班」シリーズとしては13作目になるのでしょう。

立て続けに発生した連続誘拐事件。解放された被害者たちは、皆「呪い」をかけられていた―。警視庁きっての特能集団、ここに始動!科捜研から招集された異能の5人(+1)その素顔は、警察内でも厄介視される変人集団!(「BOOK」データベースより)

今野敏の各種シリーズの中では最も気軽に読めるシリーズだと思います。ある種の超能力と言ってもいい能力を持つ五人と、彼らをまとめる役を任されているキャリアの百合根友久警部、それに彼らをサポートする役割の捜査一課の菊川吾郎警部補というチームが、普通ではない事件が起きると動き出します。

今回は、翌日には被害者が解放される、という奇妙な誘拐事件が発生します。その被害者たちは皆「呪い」を掛けられたと言い、その後ひどい頭痛で入院が必要になっています。ここで「呪い」という普通ではない言葉がでてくると、この変人集団に呼び出しがかかるのです。

今回もと言っていいものか、どうもこのシリーズにはなんとなく馴染めません。それは、このシリーズが、他のシリーズであれば関係者の証言の真偽を確かめるために更なる捜査をするところが、結城翠や黒崎勇治といった人間嘘発見器にかかればたちどころにその成否が分かるなどの設定そのものを味気なく感じる私に原因があるようです。もっと端的に言うと、この物語の構造が、青山翔という美青年のプロファイリングの独壇場になっているからでしょうか。

それはつまり、少しずつ分かってくる事実によりプロファイリングの精度が上がり最終的に犯人を見つけ出す、というこの構造に、名探偵が皆を集めて謎解きをするという探偵ものの構造と似たものを感じるからです。

そして私はロジックの面白さを優先し、人間自体を描くことの少ない「探偵もの」をあまり好まないのですから、どうしようもありません。確かに今野敏の小説ですから、そこはそれなりの面白さを持っていることは否定できないのですが、こればかりは好みの問題で仕方ありません。

付け加えれば、このシリーズはとくに会話文が多く、また単行本で290頁という短さでもあり簡単に読めてしまいます。つまりは作者もそれほど力を入れているとは思えない軽さです。そうした点も私の好みに影響しているのかもしれません。

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