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金子 成人 付添い屋・六平太 朱雀の巻 恋娘


付添い屋六平太シリーズの第六弾です。

第一話 福の紙
六平太は上州から江戸見物にやってきた男三人組の名所案内をすることになった。そのうちの一人、和助が突然別行動をしたいと言い出す。江戸の紙漉かし屋に奉公していたころ、世話になった人に会いに行くと言うのだが…。
第二話 吾作提灯
御家人安藤庄助の次男、竹之助は十歳。深川堀川町にある私塾「錬成塾」に通っている。塾往復の護衛として雇われた六平太は、竹之助がまっすぐ家に帰らない日があることを知る。
第三話 恋娘
このところ、日本橋にある薬種問屋「九観堂」の娘、美緒から六平太に付添いの声がよくかかる。美緒が六平太の前で飲めない酒を飲んだり、付添いの際、出合茶屋の前をわざと通ったりするのに手を焼いていたのだが…。
第四話 おおつごもり
六平太の妹・佐和が浅草「ち組」の纏持ち、音吉と祝言を挙げることになった。同時に、七年続いた六平太と髪結い・おりきの仲に波風が立ち始める。
そして、六平太がかつて仕えていた信州十河藩加藤家は、存亡の危機を迎えていた。藩に粛正の嵐が吹き荒れ、六平太にも、負の刃が襲いかかる! (「内容紹介」より)

このシリーズに変化をつけようというのでしょうか。六平太の妹の佐和も嫁ぐことになり、六平太自身もわりない中であった髪結いのおりきが出ていき、かつて仕えていた十河藩も藩政改革に手をつけることになります。

本書を持って第二部が完結だそうです。といっても、第一部がいつ完結したのかも知りませんでしたが。

痛快人情時代劇である本シリーズも、他の痛快時代小説と特別に異なるというわけではありません。市井に暮らす浪人が、自らがかつて仕えていた旧藩とのかかわりを断ち切れずに未だ藩の政争に巻き込まれる、という設定もよくある設定です。

それぞれの話で人情物語が語られ、六平太が旧藩の政争に巻き込まれ、また剣戟の場面があり、そして妹や自らの恋物語があると、まさに「王道時代劇」なのです。

ですが、他のシリーズよりは面白い。やはりそれは登場人物のキャラクターによるところが大きいのでしょうし、やはり登場人物の心情を、そして彼らの日常を描く文章のうまさなど諸々の原因があるのでしょう。

それは読んでいくときの心地よさに通じるものであるし、読後の爽快感にも通じるものなのでしょう。実際、このシリーズの読後感はさわやかです。

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