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東 直己 鈴蘭

鈴蘭 (ハルキ文庫 あ 10-18)鈴蘭 (ハルキ文庫 あ 10-18)
(2013/08/10)
東 直己

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東直己の探偵畝原シリーズの現時点までの最新刊まで読み通したことになる。

この作家は、このシリーズでは、というよりススキノ探偵シリーズもそうだが、現実におきた事件若しくは出来事をテーマに作品を仕上げているようだ。本作もごみ屋敷と貧困ビジネスという二つの問題を大きな縦糸として練り上げられている。

ススキノ探偵シリーズに比べてトーンが重い本シリーズだが、相変わらず登場人物の個性が際立っていて物語として面白い。

先日読んだ大御所チャンドラーの文章と比べても非常に読み易い。描写も偏執的と言われかねない緻密さで情景を描写するチャンドラーに対し、こちらはただ単に映像を切り取りそこに置いただけで、後は読み手の想像力にまかせているような感じがする。

どちらも、暴力に対する耐性はかなり強いものがあるようで、畝原探偵に至っては招待状無しにやくざのパーティーにも何の躊躇も無く参加できるという、恐怖感が欠落しているとしか考えられない程に度胸もありそうだ。そこらの現実社会との乖離を感じないででもない。

しかし、相変わらず面白いシリーズではある。

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