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E.E. スミス 銀河パトロール隊―レンズマン・シリーズ〈1〉





スペースオペラの中では名作中の名作と言われる、SF長編小説シリーズの第一弾です。

銀河系に跳梁する正体不明の宇宙海賊ボスコーン。超兵器を操り襲撃を繰り返す彼らに立ち向かうは、銀河文明を守るパトロール隊とその精鋭、レンズマンである。新人レンズマン、キムボール・キニスンは決戦に赴くべく、新兵器“Q砲”を搭載した最新鋭艦“ブリタニア”号で出撃する!横溢する超科学アイデアと銀河系さえ瞬時に越える壮大なスケール。スペース・オペラの金字塔。(「BOOK」データベースより)

私が本書を最初に読んだのは、確か高校三年生の時、真鍋博氏の独特なイラストのカバーで、一気に全7巻のシリーズを読破した筈です。再読しようとしても、我が家にも、図書館にも無かったのですが、いつの間にか図書館にも揃えてありました。

今回の再読までに五十年近くの間があります。訳者も小西宏氏から小隅黎氏へと変わっており、新版ではイラストもありません。代わりに、カバーイラストだけはスターウォーズシリーズでもおなじみの生頼範義氏になっていました。

生頼範義氏の描くカバーもリアルな迫力に満ちた画で素晴らしいのですが、若かりし頃に見た真鍋博氏のイラストを懐かしく思い出してしまいます。星新一氏の作品で多く使われてもいました。

さて本書ですが、訳者の変更の影響はさすがに分かりません。ただ、内容の古さの割に物語の面白さは損なわれておらず、相変わらずに面白い作品でした。

なにしろ、真空管という言葉が出てきたり、海図をチェックするように宇宙図の上で定規で航路を見出すのですから。更には宇宙空間にはエーテルが充満していることになっていますが、当時の理解では、宇宙にはエーテルという実体のしれない何ものかが存在しているというのが普通の理解だったようです。

また、恒星間の航法にしても、今であれば「スタートレック」シリーズに代表されるように、一瞬にして空間を飛び越える「ワープ」航法が一般ですが、本書では無慣性航法という特殊な航法がとられています。

銀河パトロール隊を首席で卒業したキムボール・キニスンは、新造艦ブリタニア号の艦長となり、宇宙海賊ボスコーンとの対決に赴き、ボスコーンの戦艦奪取などの活躍を見せます。そして、最終的にボスコーンのトップにいるヘルマスとの対決となるのです。

その間、龍に似た外見のヴェランシア人ウォーゼルや、まるで歩くドラム缶のようなリゲル人のトレゴンシーなどの力を借りつつボスコーンとの戦いに勝利していきます。また、負傷を負った際に生涯の伴侶となるクラリッサ・マクドゥガルとのロマンスなども描かれています。

なにより、本シリーズで一番に語られるべきはレンズです。アリシア人という超越した存在の手によってつくられたレンズは、複製はできず、精神的側面での驚異的な能力を持っています。その力により、レンズマンはテレパシー類似の力を得、異星人との会話も難なくできるのです。

この後、キニスンを中心として物語は進み、グレーレンズマン、第二段階レンズマンと成長し、更にはキニスンとクラリッサとの間の子らが主人公となっていくのです。

現代の「スターウォーズ」シリーズのような、宇宙を舞台にした冒険物語です。久しぶりに読んだこの作品は懐かしく、変わらない面白さを持っていました。残りの六冊をゆっくりと読んでいきたいと思います。

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