鳥羽 亮 剣客春秋親子草 恋しのぶ





久しぶりに『剣客春秋シリーズ』を読みました。前に読んだのが2014年の2月とメモにありましたから四年近くも前のことになります。鳥羽亮作品としては2016年6月に『沖田総司壬生狼』を読んでいますが、それでも一年半という時が経っています。

そう言えば、本書から『剣客春秋シリーズ』から『剣客春秋親子草シリーズ』へと新しいシリーズになるのでした。登場人物はほとんど変わらないものの、話の中心が千坂藤兵衛からその娘婿の千坂彦四郎の物語へと移るのです。

それはいいのですが、本書を読みながらもどうも内容を見知っていると思っていたのもそのはずで、2012年に一度本書を読了していたのでした。すでに読んだ作品を、それと気付かずに読み進める自分も歳をとったものだと、気落ちしてしまいました。

なにはともあれ、久しぶりに読んだ鳥羽亮作品は、特に本シリーズは、やはり安心して読めるという印象はあります。内容は、千坂彦四郎一家が松浦藩のお家騒動に巻き込まれ、父藤兵衛や弟子たちの力を借りながら解決するという、よくある展開ではありました。

定番の展開ではあるのですが、本書からメインとなった彦四郎が、女剣士ちさに心を奪われかけるというサイドストーリーも用意してあり、それなりの面白さはありました。

解説の細谷正光氏によると、「『剣客春秋シリーズ』は、彦四郎のビルディング・スロマンにもなっていたのである。」と書かれています。そして、彦四郎のちさへの恋心が描かれているのは、このシリーズも新しくなり、彦四郎も千坂道場の主となったからといって、成長譚としての役割が終わったわけではなく、未だ成長し続けることを意味していると言われているのです。

私はさすがにそうしたことまでは読みとれませんでしたが、彦四郎の心の揺れが、この物語に色を添えているのは確かです。

このあとの展開を読みたいと思います。
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