FC2ブログ

佐伯 泰英 旅立ちぬ: 吉原裏同心抄




吉原裏同心抄と題された、吉原裏同心新シリーズの第一弾です。



自由の身となった薄墨太夫こと加門麻は、神守幹次郎とその妻汀女と共に、柘榴の家での暮らしが始まっていた。麻は、幼い頃に頃に母と行った覚えがある鎌倉へと行きたいと願い、三人で旅をすることになる。

ただ吉原では、吉原に四か所ある社の賽銭が何者かに盗まれるという事件が起きていた。また、かつて吉原からの足抜きを謀り、江ノ島で幹次郎らに始末された小紫ことおこうの妹で、薄墨が可愛がっていて新造になったばかりの桜季の様子がおかしい、などの問題があった。

錠前の知識を持っている人物を探しだした幹次郎は、南町奉行所定廻り同心の桑平市松の力を借りてその事件を解決し、また、桜木に聞きかじりの事実を吹き込んだ人物をも探し出しこれを解決する。

何とかこれらの事柄に始末をつけたあと、やっと鎌倉へと旅立つ三人だったが、彼らを監視する目もまたついてくるのだった。



吉原裏同心シリーズも新しいシリーズに入り、どんな物語になるのかと思っていましたが、少なくとも本書に関しては特別に変わった点はありませんでした。

ただ単に、花魁の薄墨が加門麻という本名に戻り、幹次郎と汀女との共同生活が始まった、というだけのことです。

美女二人とのひとつ屋根の下で暮らす幹次郎に対し、男のゲスな思いを抱きながら読み進めることになりますが、もちろんそうした事柄とは関係なく、幹次郎と汀女夫婦は、新たな家族である麻との新生活を始めるのです。

今回は特別な変化は見られないにしても、この後は吉原の存続に関わる「吉原五箇条遺文」なる御免状をめぐる戦いが主となり、この物語が展開していくのでしょう。

そこに、吉原の面々が幹次郎を立ててどのように戦うのか、その闘いに麻がどのようにかかわるか、など、興味は尽きません。
関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

siro

Author:siro
このブログの本棟として本の紹介のサイトを開いています。
(こちらです⇒読んだ屋
本ブログを別棟として位置付けて、読んだ本を記録していこうと思い立ちました。ここでの文章を母屋であるそのサイトに転記していくつもりです。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR