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辻堂 魁 暁天の志 風の市兵衛 弐




『風の市兵衛』シリーズも本巻から第二部が始まります。

この新しいシリーズでは、市兵衛の過去が明らかにされていくようです。興福寺で剣の修業を積んだことはこれまでも何度も紹介されていましたが、本書では、そこに至るまでの市兵衛の両親、そして祖父忠佐衛門のことまでも明らかにされています。

シリーズの展開が今後どのようになっていくものかはいまだはっきりとはしませんが、大きく変わっていることは、これまで皆が集まっていた一膳飯屋の喜楽亭が無くなってしまったことでしょう。

というのも、皆が名も知らず、ただおやじと呼んでいた亭主が卒中でで急死してしまったのです。いつの間にか居ついた野良犬の居候は鬼しぶが連れていったといいます。

今後、仲間が集まる場所はどうなるものか、候補となる居酒屋が登場してはいますが、これも今後どのようになるのか、いまだはっきりとはしません。

そうした変更点もありつつ、本書『暁天の志 風の市兵衛 弐』で一番の注目点は、市兵衛自身が吉野まで赴き、村尾一族の長に会い、自分の来歴をきちんと認識することになる、ということだと思われます。

そこで会った長は百十九歳にもなる篠掛(ささかけ)という名の老婆でした。その篠掛から、篠掛の娘で市兵衛の祖母にあたる梢花と市兵衛の祖父唐木忠佐衛門との話、そして忠佐衛門の娘で市兵衛の母の市枝と片岡賢斎との話など、市兵衛のこれまでの背景が明らかにされるのです。

その他にも市兵衛の身の回りに大きな変化が起きますが、その様子も今後の展開を待たなければどのように展開するものなのかまだ分かりません。

勿論、市兵衛の活劇場面も用意してあります。その上で、市兵衛に世話をしていくべき子らができたりと、なかなかに盛りだくさんの内容でもあります。

新シリーズとなって、市兵衛の環境は大きく変わりそうです。その上で、村尾一族と市兵衛とはどのような関係になるものなのか、これまで通り孤高の市兵衛でいるのか仲間ができるのか、今後の展開を早く読みたいものです。
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