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木内 一裕 水の中の犬

水の中の犬 (講談社文庫)水の中の犬 (講談社文庫)
(2010/08/12)
木内 一裕

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漫画「ビーバップハイスクール」のきうちかずひろ氏です。三年程前に一度読んだのですが、気になり、再度読み返してみました。

あの漫画と違い本作は実に暗いハードボイルドです。

主人公は探偵。その探偵のもとに恋人の弟にレイプされ、自分の女になれと脅されているという女性依頼者がやってきた。依頼の内容は本人も良く分かっていないようで、その弟から逃げ且つ恋人にも知られたくないと言うのだ。答えようのない質問に、探偵は解決策を考えてみようと、その依頼を受ける。他では引受けないような依頼を受けてくれるその探偵には、実は隠された過去があった。

第一話「取るに足らない事件」はこのように始まり、第二話「死ぬ迄にやっておくべき二つの事」、第三話「ヨハネスからの手紙」という関連する三つの短編で構成されています。が、一つの物語といった方が良いかもしれません。

勿論ハードボイルドと言って良いのでしょう。主人公はただひたすらに依頼者のために行動します。そして、立ち上がれない程叩きのめされるのですが、かつて刑事時代の後輩や情報屋という仲間らしき人間の助けで動き回るのです。

もう一人、矢能というやくざがいます。妙に心を通わせる重要なキャラクターです。

三篇とも人探しそのものは前述の後輩と情報屋からもたらされる情報で時間をかけずに見つかります。救いのない物語はそこから展開するのです。

漫画的といえばそうかも知れませんが、かなり面白く読むことができました。

続編として、矢能を主人公とした物語「アウト&アウト」が出ています。

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